旅行協概要OUTLINE

会長挨拶

旅行業公正取引協議会 会長 小谷野 悦光

新年あけましておめでとうございます。2024年の新しい年を迎えるに当たりご挨拶申し上げます。
 会員の皆様には平素より当協議会の事業活動及ぴ公正競争規約の適正運用にご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 2020年に発生した新型コロナウイルスは、感染が完全に終息したとはいえないものの昨年の5月に感染症法上の位置付けが5類に移行され、法律に基づく行動制限がなくなり、各種イベントの復活や全国各地の観光地が賑わったニュースが多く伝えられました。10月には訪日外国人数が感染拡大後初めて2019年を上回るまでに回復し、国内旅行・訪日旅行についてはコロナ禍前の水準に戻りつつあります。一方、海外旅行は、円安やロシアによるウクライナ侵攻等の地政学的な影響もあり回復の足取りが重い状況です。
 観光関連業界では需要回復に伴う人手不足が喫緊の課題となっており、会員の皆様におかれましても対応には大変苦慮されていることとご推察いたします。

さて、当協議会におきましては、一昨年「募集型企画旅行の表示に関する公正競争規約(表示規約)」を変更し、規約の周知・徹底を図るための規約説明会を秋に動画配信で行い、その中で、新たな試みとして実際にあった協議会への相談事例を紹介しました。また、営業拠点がリアルの店舗から Web に移行していることに鑑み、しぱらくの間休止していた「Web広告表示審査会」を再開し、Webにおける表示規約の遵守状況を調査し、改善が必要と判断される表示を行っていた会員にはその内容について通知するなどして、規約違反行為の未然防止のための活動を行いました。
 さらに、景品表示法の強化改正も踏まえ、本年3月に表示等を管理監督する立場の管理者向けとして「景品・表示等管理者向け公正競争規約説明会(上級者コース)」を開催する予定です。コンプライアンスが叫ぱれている中、多数の方々にご参加いただきますようお願いいたします。
 協議会のPR活動の一環として、コロナ禍で中止しておりました各都道府県の消費生活センターへの訪問及ぴ消費者団体との懇談会を再開し、当協議会の事業活動をご説明するとともに、消費者の旅行広告に対するご意見・ご要望をうかがいました。
 また、羽田・札幌・広島・沖縄で交通広告の掲載や消費者参加型イベントの実施など、協議会マーク・ロゴマークが「信頼される旅行広告の目印」であることをPRいたしました。イベント参加者からは、Web上に「協議会マークが見当たらなかった」「探したけどわからなかった」というご意見を多数いただきました。協議会マークは、旅行業界の信頼にも繋がるものですので、会員の皆様におかれましては、媒体種別を問わず積極的に掲載していただくようお願いいたします。

今後、旅行商品の広告宣伝がさらに増え、アフターコロナの新しい時代にふさわしい商品の取り組みも行われていくことと思われます。皆様には、従前より十分にご対応いただいて参りましたが、ここで改めて原点に立ち返って、ー般消費者による自主的でかつ合理的な旅行商品の選択ができるよう、ルールに基づいた適正な表示に努めていただけれぱと思います。
 当協議会は、本年も会員の皆様に規約の適正運用をお願いするとともに、一般消費者に対しても当協議会の事業活動や規約に対して信頼を深めていただくようPRすることによって、旅行業界が一層発展していくように事業を行ってまいります。

最後になりますが、当協議会は、2025年1月に満40歳を迎えます。年間を通じた広報活動キャンペーン、祝賀行事等のイベントについて検討してまいりますので、会員の皆様の更なるご支援とご協力をいただきますようお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。